虚実皮膜((c)杉森信盛&穂積以貫)

mitzubishi2005-12-04

垂水源之介です。
面というかウェブページでは、なぜか割れていることが多いのです。
ところで別に私はレクター博士じゃないので、なにかをたくらんでいるわけではありません。ご安心あれ!
ようするに暇なウェブオヤジです。
最近というかこの2,3年間の間に、私の友人たちが次々と身体あるいは精神の変調を及ぼしていきました。
私だけは大丈夫と思っていたら、この夏前ぐらいから精神の変調を催して、感情の増幅が激しくなったのでございました。すでに既往症のある友人はメールの文面から「最近(書くものが)ぶれていますので、そうではないかと」と鋭く見破ったものなのでした。
そういう精神を癒してくれたのがグールドというわけです。
以前からグールドのCDはいろいろ持ってましたがーー私は楽器を奏でないので聴くオンリーさんでバッハの鍵盤ですがーーこれがガムランとともに癒してくれました。
たぶん匿名モードをやめるようになったのも、正常な時代の私は「そういうものはよくない」という心情の持ち主だった(!)からでしょう。
まあ実名を明かすことがそれほど一般的に意味があるとは思いませんが、自分の流儀でしょう。
他方、ワークショップなどの場面では逆に、本名なんかどうでもいいじゃん、肩書きなんかどうでもいいじゃん、その場の出会い、その場のワークを楽しめよと言いたくなります。昨日は半日夜半までラーニングアートいう茶番のワークを半分だけ楽しみましたが、懇親会になると名刺交換がはじまったので、やれやれという感じでした。
この匿名と実名というのは、ややこしいものなのだと思います。
いろいろおつきあいくださってどうもありがとう。

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杉森信盛は、坂田籐十郎のために脚本を書いた有名な作家の先生でございます。虚実皮膜という用語は、当時の評論家である穂積以貫『難波土産』の中で表現された言葉です。